ほんじゃーねっと

おっさんがやせたがったり食べたがったりする日常エッセイ

目的を達成するために効果的な文章を書くにはまずどうすべきかが分かる文章本

「伝わる・揺さぶる! 文章を書く」

山田ズーニー

仕事上メールや議事録などの文章を書く方、就職のために志望動機を 書こうとしている大学生、お前は説明が分かりにくい、と よく言われる方などに良さそうな本です。 「伝え方」についてもっと力をつけたい、と考えている方にとっては、 人生が変わるほどの発見があるかもしれません。

「文章を書く」、というタイトルがついていますが、 美しい文章や表現として正しい文章を書く方法が説明されている わけではなく、文章を作る1つ前の段階として、「伝え方を考える」という ところに重きを置いた内容となっています。

相手に何かを伝える作業が、 1.伝える内容を考える 2.伝える方法(文章、プレゼン、図、絵)の組み立て方を考える の二段階に分かれている、と考えると本書を読むことによって 1の「伝える内容を考える」方法を理解することができるので、 文章作成だけでなく口頭でのコミュニケーション、プレゼンなど 様々な場面で応用できそうです。

読み進めていくと、伝える内容を考えるために必要なこととして、 相手が知りたいことは何か?自分が伝えたいことは何か? どう伝えればうまく相手に伝わり、望む結果を手に入れることができるか? こういった、理解しているようでできていないことを整理することが 必要だということが分かってきます。

特に印象に残ったのが、「常に問いを意識する」ということ。

その文章を読む相手にとっての価値は、それがどんな問いに答えているのか、 自分が知りたい答えに答えているのか、ということが重要になります。

人から質問された場合でも、自ら情報を発信する場合でも、 自分が答えるべきなのは、どのような問いに対する答えなのか? それを意識することが重要だということがわかりました。

伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)

伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)